『まぶしいひかり』




「ねえ、タケル君」

とある日のデート中、ふと想いだしたようにヒカリちゃんが言った。

「なに?」
僕が聞くと、ヒカリちゃんは僕の目をじっと見た。

「前に空さんが言ってたんだけど、『目の色素が薄い外国人って、日本人よりも“光をまぶしく感じる”』んだって」
「へー。そうなんだ」
なるほどね。それでか。

「知らなかった?」
「うん。初めて聞いた」
「そっか〜。じゃあやっぱり、まぶしいとかって、思ったことないんだ〜」
「んー。あるよ」
普通に考えて、この目で見たものしか知らないわけで、周りの人よりまぶしく感じるか、なんてわからないけど。

「え?あるの?」
ヒカリちゃんもそう思ったのか、驚いて聞いてくる。

「あるよ。まぶしくて、つい目をそらしたくなっちゃうくらい」
「へー。それって、どんなもの?」
興味津々で聞いてくるヒカリちゃんの質問に、僕は素直には答えなかった。

「…でも、やっぱり見ていたくて、つい目で追っかけちゃう。それで、ずっとずっと見ていたくなるんだよね」
「ふ〜ん」
なんだろう?といった顔でヒカリちゃんは僕の目を見ている。

「見ていると元気が出て、あったかくて、可愛くて。たまにちょっとまぶしくて。でもそれがまた少し心地良かったりして」
「まぶしくても心地良いの?」
難しいなぞなぞでも考えるようにヒカリちゃんは言う。…簡単なのに。(笑)

「そりゃあもちろん。まぶしいけど、包み込みたくて、絶対離したくない」
そういいながら僕は、ヒカリちゃんと繋いでいる手の力を、少し強めた。

「…///」
ヒカリちゃんは一瞬間をおいて、顔を赤くした。
やっとわかってくれたのかな?

「わかった?」
「う…。」
うなずきたいけど恥ずかしいような、と、ヒカリちゃんの顔がそう物語っていた。
可愛いなあ、もう。(笑)

「1つしかないもんね。僕の大好きな“ひかり”なんて」
「///」
ヒカリちゃんの赤い顔に一瞬僕の唇を当てて、僕はヒカリちゃんを連れて歩き出した。

「そろその帰ろう。送るよ」
「…ありがとう。//」
顔の赤みが普通に戻ってきたヒカリちゃんを見て、僕は想った。

「ヒカリちゃん」
「…なに?」


「この手、絶対離さないからね」





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はい。街角バカップルです。(古)
普通にデート中の1コマって感じでしょうか?
すっごいグダグダな作品だな〜。(汗)タケル視点の所為…?
あ、そうだよなー。これ、ヒカリ視点でやれば良かったのかもなー。
まあもう書いちゃったし、いっか。(ぉぃ)
元ネタは若葉様のヤマ空コミックより。
許可は頂いておりますので、ご安心を。(^^;)

作成日:2006/04/17
掲載日:2006/04/29