休日の夜のこと。

宿題を広げ、丁度苦手な教科に取り組もうとしていたところに、一本の電話が。

「声が聞きたくなって」という、実にありきたりで、でも嬉しい以外の何者でもない、

そんな、あったかな恋愛模様。



<真っ赤な顔が見てみたい>



ついつい長話して、お兄ちゃんに「電話代がかかる」、なんて言われてしまった。

苦笑いしつつ自室に戻る。

机を見れば、やりかけの宿題。

寝る時間も刻々と近づき、

慌てて机に向かって、シャープペンを手に取る。

…でも、問題文を読んでも、なかなか頭に入らない。

風邪でもないのに顔は火照って、すぐ別のことを考えてしまう。

まるで少女漫画の主人公。前にどこかで「恋をすると物語の主人公になる」って聞いたけど、

その通りみたい。ちょっとしたことも、詳しく覚えてて、1日で漫画が出来そう。

思いに耽っていたら、Dターミナルが鳴った。

ちょっとぼんやりしていた頭を振って、すぐにメールを見た。

Fromのところには、ついさっきまで機械越しに話していたタケル君の名前が。

一体なんだろう?

『件名:言い忘れ。おやすみ。』

見た途端に、思わず吹き出しそうになった。

言い忘れとはいえ、これだけのことをわざわざ…。

嬉しいんだか可笑しいんだか、笑いをこらえるのが大変。

あったかくてどこか甘くて心地良い。

電話中もそんな感じだった。

むしろ、考えるだけでその気持ち…。

「あれ?用件もある…」

件名だけで充分な気がして、見忘れそうになった。

『大好きだよ。』

/////!?

まるで追伸のように書かれた用件欄。

天然なのに、全てわかってるみたい。

こっちの顔が赤くなるのも、予想済みな感じがするのが、タケル君の魅力…じゃない、魔力。

乱れる鼓動を落ち着かせて、返信を打つ。

何を言ってもたぶんタケル君が真っ赤になることはないと思うけど、

仕返ししなければ気が済まない。

…そうだ、宿題のことも相談しようかな。

苦手な教科も、きっと早く終わるはずだし。


結局その後、Re:が10個以上付くくらいやりとりをしてしまい、

宿題は普段よりも遅く終わるハメに;

でも、全然後悔はせず。

どっちかって言うと、最後までこっちが真っ赤になったことに、後悔というか、

悔しかったりする。

明日会ったら、いきなり『好き』とか言ってみようかな。





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すみません遅れましたー!!4444番キリリクの「タケヒカで甘いくてラブラブ」です。
リク通りなんでしょうか…少なくともこちらが恥ずかしいくらいの乙女っぷりな感じにはなりましたが。(笑)
なんか最後急に結論になってしまって…メール内容はご想像にお任せします。(^^;)
しかし、タイトルで話わかっちゃいそうですね;うーんご期待があればそれに応えられたかどうか…。
それでは、このような駄文&短文で申し訳ありませんが、
4444番ゲッターの海老の尻尾様に、これを捧げます。
リクエスト、ありがとうございました!!!

作成・掲載日:2006/12/08